くわっちです。ご訪問いただきありがとうございます!
少しでも楽(らく)をして、少しでもコストをかけず、そしてキレイに作りたい。
ほんのちょっとした工夫やちょこっと注意するだけで出来上がりに大きく差が出てきます。
これまでのDIYの経験と本業である建築設計の知識から、より簡単に、より見栄えよく仕上げるための「豆知識」をご紹介していきます。
少しでも参考になったと思ったら、ぜひ試してみてください!
今回のネタは以下。
せっかく作るのですから、「なんだか安っぽいな」とは思われたくないですよね。逆に、安いコストで「なんか市販の家具よりいいね」なんて言われると嬉しくなりますよね。
いくつかのポイントを意識することで、それなりに見栄えよく作ることができますよって話です。
1.部材の厚みで見せる重厚感
安っぽく見せない工夫。ひとつ目は「部材の厚み」です。
薄い材料はコストも安いですし、加工もしやすいので、出来るだけ効率的に使いたい材料です。
ですが、場所と用途を考えないと思わず「あちゃ~、いかにも安そうだね」になっちゃいますので気をつけましょう。
1.見た目の厚みで少し重厚感を感じさせる
棚板などに厚みのある材料を使った場合、やはり薄い材料と比べて、がっしりと重厚感が出てきます。
こちらはワークテーブルの天板に2×4(ツーバイフォー)材を使っていますが、かなりがっしりとした作りになっていてお気に入りです。
もちろん実際に厚みのある材料を使うことでも良いのですが、ひとつのテクニックとして、例えば手前の見える小口(断面)部分に部材をプラスして、厚みがあるように見せるような作り方も可能です。
このように、安い薄い材料(1×4:ワンバイフォー材)の小口に角材等を取付けて、厚みのある部材に見せることができます。
せこく感じるかもしれませんが、結構イメージが変わりますので試してみてください!
2.部材のたわみに気を付ける
なぜ厚みのある材料を使うと良いものに見えるのでしょうか?
薄い板材などが重みでたわんでいるとなんだか残念な感じになりますよね。そんな時は厚みのある材料を使えばたわみもなく、しっかりとした印象を与えることができます。
ただ、厚みのあるしっかりとした材料はコストも高く、どんどん重くなってしまいます。
薄い材料でたわみをなくすためには、「幕板」と言われるいわゆる補強材を用います。
この「幕板」を表に見せるのか?目立たないようにするのか?は、皆さんの好みですね。
とにかく部材のたわみを表から見えないように工夫しましょう!
2.木目柄の「ニセモノ」は吟味して、なるべく使わないのがベスト
市販のカラーボックスなどは、「木目柄」のものがたくさん出回っていますね。なんとなくは感じられていると思いますが、これらはやっぱりいかにも「ニセモノ」って感じでイマイチですよね。
1.化粧合板(プリント合板)をおススメしない理由
「化粧合板」というものがありますが、木工DIYの材料としてあまりおすすめしません。材料は木粉を固めたものの表面にプリントした薄い板を貼り付けたもので、どうしてもニセモノ感が隠せないことと、ビスが効きづらいので好きなところにビスが打てないなど、使い勝手上も少し扱いづらいですし、やはり小口(断面)の処理がイマイチです。小口の見せ方ですぐに安っぽくなってしまいます。
小口テープなどもありますが、はがれやすくあまりキレイなものにはならないですね。
前の項目でお話しした「小口部分に部材をプラスして厚みで見せる」ようなことでうまく隠せるようにすれば、棚板などとして利用することはできると思います。
カラー合板はDIYの中で上手に活用することもできますが、木目柄などのプリントのものはあまり選ばず、白や黒・茶などシンプルな色のものをおススメします。
2.化粧フィルム粘着剤シート(化粧塩ビシート)はしっかりと吟味
今すでにある家具の扉などの表面をきれいにするために「粘着剤のついた化粧フィルムシート」を使おうと思うこともよくあるかもしれませんね。
このサイトでは木工DIYをメインに解説していますのであまり紹介することはないと思いますが、最近の化粧フィルムはとてもよくできていて、建築のプロでも騙されることがあります。
ただしそれには上手な使い方が必要ですし、出来てすぐは良いですがどうしても時間がたってくると端からはがれてきたりしますので、そうなるとすぐにバレてしまします。
- エンボス加工のある本物っぽい表面のものを見つける
- シートを貼り付ける基材(板材)の断面が見えないような作りにする
- 端からはがれてきにくい部材構成の工夫をする
これらのことに気を付ければ、上手に利用することができるかもしれませんね!
「エンボス加工のある本物っぽい表面のもの」となると、なかなかホームセンターなどでは見つけられないかもしれませんし、ネット通販では写真しか見れないので難しいですね。
ここはひとつ、「サンゲツ」や「東リ」などの内装メーカーのショールームに行ってみると面白いですよ。様々な種類の材料が展示されていて、手に取ってみることができます。
そこでしっかりと好みのものを選んだら、おうちに戻って「楽天市場」などで品番を入れて探すとたくさん見つかると思います。あとは必要な数量をポチっと頼むだけです。
自分の好みのアイテムをひとつ見つければ、しばらくはそれで統一していくと良いと思います。
3.結局おススメはこれらのニセモノを極力使わないこと
コストを安くすませるために、部分的にこれらの材料を利用することは悪いことではありませんが、やはり「目につくところ」や「手の触れるところ」にはホンモノの木材(無垢材もしくは集成材)を使ってほしいと思います。
木工DIYでは、「見た目のやさしさ」や「触った時の柔らかい感触」は
大切にしてほしい重要なポイントですね!
3.メリハリのある材料選び
厚みのある部材をおススメしたり、木目柄の偽物はおススメしないといったり。これでは材料代が高くなっちゃいますね。
だからこそ、見えるところには多少コストを掛けつつも、見えないところには安い材料(ベニヤ材)などを効率よく使って、コストを下げながらも見た目にも気を使っていきましょう。
そこは皆さんの工夫のしどころです。DIYの楽しいところですよね!
アドバイス欲しいって方は個別にDMでご相談連絡ください。
少しはお役に立てるかもしれませんね!
4.塗装の種類とメリハリのある色使い
色は皆さんそれぞれ好みがあると思いますので、あくまでも安っぽく見せないためのひとつの方法として参考にしていただければと思います。
1.木目を見せる塗料や塗装方法を選ぶ
せっかく木材を使うのであれば、材料にある木目を活かした塗装が断然良いです。
DIYを始めたばかりのころは、ついつい真面目に塗料をしっかりと塗ってしまい、せっかくの木目を隠してしまったりすることもよくあると思います。
DIYでの塗装はそんなに気合を入れず、浸透性の塗料でしっかりと木目をみせたり、アクリル系の塗料でも「水性」のものを薄く塗ることで、木目を意識させることはできます。
また、しっかりと塗料を塗ったものでも、あえて部材の端部などをこすって木材の表面を露出させることで、長年使い古したような家具に見せることも可能です。
この使い古したような塗装方法を含め、塗装については
別途記事で紹介する予定なので少々お待ちください!
2.中途半端な色味を避ける
木目は優しい薄い色が好みって人もいらっしゃると思いますので、そういった方はもちろん好みで作ってもらうのが良いと思います。
があえて、少しでも高級に見せたいなら、中途半端な色味を避けて、茶色なら濃い色で塗装することをおススメします。
木目の濃い色としても「少し赤の強い茶色」だったり、「少し黒の強い茶色」だったりいろいろありますので、まずは自分の好みを見つけてください。
いつも書いていますが、くわっちの好みは「ワトコオイルのエボニー色」です。
こればかりはほんとに好みなので、あくまでも参考とさせてください!
3.色数を少なく、メリハリのある色使いとする
インテリアのデザイナーさんのように、素材や色を上手に組み合わせられる技術やセンスがあれば、どんどんチャレンジしてみても面白いと思いますが、ここではそういった色使いのセンスに自信がない方でも、まとまりのある色使いになる方法をお伝えします。
まず、DIY初心者の方は、出来れば色数は少なく最小限にすることをおススメします。
そして、使う色は似通った色ではなくしっかりとメリハリのある色を選びます。
先に書いた、木目の濃い色とオフホワイトの水性塗料の組み合わせ、これだけで十分に品良く、安く見えない作品を作ることができますね。
ひとつひとつの作品だけを考えるのではなく、部屋の中のその他の家具などとの色味も考えて、部屋全体として統一感を持たせることが、安く見せない工夫のひとつでもありますね。
部屋の、そしておうちの中全体の「統一感」はとっても大事ですね!
5.ビスや釘・金物類を目立たせない
ビスや釘、丁番の等の金物類を極力目立たせないことでも安っぽく見せないことができます。
そのため、ビス頭に「ダボ」を打ったり、そもそもビスを使わずに組み立てられるように木材を加工するという高等技術はいろいろとあります。
ですが、ここではそう言った技術を使わずに、DIYを始めたばかりの方々でもいかに「楽(らく)」をして、目立たせなくするかを考えていきたいと思います。
1.通常の目線から見えない位置でビスや釘、金物で固定する
そんなん当たり前やん!と思われた方も多いかもしれません。その通りです。当たり前やん!です。
作った作品を使い始める際に、次のようなことを考えてみてください。
- 置いた時に見えなくなる面はどの面か?
- 棚なら、置くもので隠れてしまうであろう部分はどこか?
- 立った時、座った時など、その部屋の通常の目線の高さで見えるか見えないか?
つまり、隠れるもしくは見えない部分で組み立てられるような構成を考えることです。
聞けば「当然」と思われるかもしれませんが、意外とあまり意識せずに作り始める方も多いのではないでしょうか。難しい技術は使わず、少し頭を使って、より見栄えの良い作品を作りましょう。
2.ビスや釘を部材の色に合わせる
これこそ、もう当たり前すぎやん!ってことですが。。。
構成上ビスが見えてしまうという場合でも、何とか正面に見えてこないようには頑張ってみましょう。
また、自分では隠したつもりでも、出来上がってみると、変に目立ってしまうところに出てきてしまうことがあるかもしれません。
そのため、自分好みの部材の色に合わせたビスを探しておくと良いですね。
全く同じ色である必要はないです。似た色であればその目立ち具合もぐっと減りますし、そもそも全く同じ色のものなんてまずないですからね。
くわっちは好みの「エボニー色」に合わせて、こげ茶の木ビスを愛用しています!
場合によっては、あとからペンキでビス頭を塗ったりすることも最終手段としてはありですかね。
3.いくつかの部材に分かれた構成にする
すべてをひとつの家具として作り上げてしまう必要はありません。
例えば、棚として利用するのなら、1段ずつ作り、上に重ねるだけということも十分に考えられます。そうすることで、部材を固定するためのビスや釘などの数を大幅に少なくすることができるのも良いですね。
とても単純な作りのものを積み重ねる(並べる)だけでとても「かんたん」なのに加え、以下のような良い点があります。
- いつでも簡単に棚板(段数)を変更できる
- 違う幅の棚を積むことができる
- 天板だけ通しにすれば、一体の家具のように見せられる
6.オシャレな金物でアピール
最後にあえて金物を見せるというのもありです。丁番や取手など、様々な金物にはオシャレなものもたくさんあります。
これらを上手に見せることで、オシャレ度をアップして、安っぽさを感じさせないこともできますね。
探してすぐに見つかるものでもないので、常に気にしながら、目に付いたもの、気に入ったものを買いだめしておくことをおススメします。
7.まとめ
少しでも楽(らく)をして、少しでもコストを減らし、そして少しでもキレイに仕上げたい。
そのための【木工DIY豆知識】シリーズ、今回は安っぽく見せないひと工夫 6つのポイントについてでした。
- 部材の厚みで見せる重厚感
- 木目柄の「ニセモノ」は吟味して、なるべく使わないのがベスト
- メリハリのある材料選び
- 塗装の種類とメリハリのある色使い
- ビスや釘・金物類を目立たせない
- オシャレな金物でアピール
どの項目も、特に難しい技術が必要なものではありませんが、DIYの初めのデザインの段階で、少しずつ気にしておくことで、出来上がりが大きく変わってくると思います。
是非参考にしていただき、いつもより少しだけ、デザインに時間をかけてみてください!
木工DIY豆知識、まだまだ続きますのでお楽しみに!
よろしくお願いします!
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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